こんがり焼き色がつくまで肉を倒しながら各面を焼く
もも肉は、整った直方体や円筒形で、高さ4センチ前後のブロックがむらなく熱が通りやすいそうです。調理の30分前に冷蔵庫から出し、常温に近づけておきます。塩、こしょう、おろしニンニクをまぶし、食品ラップで包み、さらに30分置いた後、フライパンにサラダ油や牛脂を入れ、肉の各面全てを中火で計6分ほど焼きます。「表面を焼き固めることで肉汁が出にくくなります」(今井さん)鍋で3分ゆで、80度の湯に25分ほどつけて熱を通す=いずれも東京都中野区の織田調理師専門学校で
この時点でこんがりと焼き色がついておいしそうですが、「内部はまだまだ生」。ラップで二重に包んで耐熱性のあるジッパー付きの袋に入れ、ボウルの水に沈めて水圧で中の空気を抜いた後、鍋に沸かした湯で約3分ゆでます。高温の鍋底に袋が直接触れないよう、湯の量は肉全体が浸って少し浮くくらいにします。 火を止め、温度計で測りながら加水して80度まで湯温を下げたら、ふたをして25分ほど放置。「『蒸らし煮』状態でゆっくり熱を通すことで、パサつかず、内部の肉汁も保てます」。鍋から出し、袋とラップを外したらアルミホイルで包み、常温で冷まします。熱いまま切ると、肉汁があふれ出てしまうからです。数時間後、真ん中辺りに縦に包丁を入れてみて、断面に赤みが目立つようなら鍋で再度ゆでます。もも肉は歯応えがあるので薄切りに。ベビーリーフやミニトマトなども皿に盛り付けます。完成したローストビーフ。わさびも添えて和風に
今回はしょうゆなどを煮立てたソースで、わさびも添えて和風に=材料例。肉を焼く際にローズマリーやタイムなどの香草を入れ、ソースは酒の代わりに赤ワインを入れると洋風に仕上がります。「和洋中のジャンルを問わないごちそうですが、家で安価に作れて、意外と作業の手間も少ないんです。お好きなソースや付け合わせと一緒に楽しんで」と今井さん。残った分は3日間は冷蔵保存でき、冷製でも楽しめます。 (神谷慶) 【材料例】(和風、4人分) 牛もも肉(ブロック) 500g塩 4g(肉の重量の0.8%)
こしょう 少々
おろしニンニク 1片分 ※以下、ソース用
濃い口しょうゆ、みりん、酒 各大さじ2
砂糖 小さじ4
おろしタマネギ 1/4個分
◆食の疑問 お寄せください
※今さら聞けない調理の基本、季節のレシピ、トレンドなど食にまつわる疑問をお送りください。住所・氏名・年齢・職業・電話番号を明記し〒100 8525 東京新聞生活班へ。 ファクス03(3595)6931、seikatut@tokyo‐np.co.jp
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。