2023年7月に秋田県内を襲った記録的大雨から10カ月が経過した。浸水などで車を失った被災者の移動に貢献したのが、車を無料で貸し出す「カーシェア」。県内でのサービスは2023年12月にいったん終了したが、5月15日から再開されることになり、手続きの窓口が秋田市に開設された。

宮城県に本部を置く日本カーシェアリング協会は、自然災害が発生した際、個人や団体に車を無料で貸し出す支援活動に取り組んでいる。

2023年7月の記録的大雨では、秋田市に臨時の窓口を設けて、被災した市内や五城目町の住民などに延べ248台を提供した。

2023年12月で一度サービスを終えたが、県内に支部を常設することを決め、15日に秋田市の遊学舎にオープンさせた。

今後は、災害で被災した人に加え、生活に困っている人が日常的に使うためや、町内会が企画した移動を伴う行事に利用する場合など、車を貸し出す条件を広げて対応する。

 日本カーシェアリング協会・吉澤武彦代表理事:
「秋田に支部を設置することで、秋田近郊の車で困っている人たちを応援できるようになると思う。寄付で集めた車を使った支え合いを、秋田から広げたい」

オープン初日の15日は、秋田市社会福祉協議会の担当者が訪れ、古くなった介護車両の代わりに使う車を借りた。

 秋田市社会福祉協議会・黒崎義雄会長:
「19年ぐらい使った車を交換しなければいけない時期になり、協会が開所するタイミングだったので、使わせてもらいたいと思った。寄付された人の気持ちに寄り添えるのがうれしい」

日本カーシェアリング協会秋田支部は、事前に電話で予約するよう呼びかけている。電話番号は0225‐22‐1453。

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