AI(人工知能)が、保育の現場を変えようとしている。

うつぶせ寝による突然死を防ぐために導入された「AIの見守り」。
その効果を取材した。

保育園の現場でも、AIの活用が広がっている。

東京・港区にある「にじのそら保育園 芝浦」が導入したのがAIカメラ。

昼寝している園児の姿勢を5分ごとに自動解析し、うつぶせの状態が続くとアラームで知らせる仕組みになっている。

園児たちがかわいい寝顔を見せるお昼寝の時間は、先生たちにとって、最も気の抜けない時間でもある。

その理由は、うつぶせ寝などによる乳幼児突然死症候群にあった。

保育士・岩田深優姫さん「子どもたちが安らかに眠っている姿はとても癒やしになりますが、突然死というリスクがあるので、不安ではあります」

街でも、「小さな子どもの寝相には気を使う」との声が聞かれた。

30代女性「うつぶせ寝は気をつけてて、窒息とか。タオルケットとかが顔に掛からないようにしているつもりだけど、なかなか...」

わたしたちの生活の、さまざまな場面に使われつつあるAI技術。

今週も生成AI「ChatGPT」を開発するオープンAIや、IT大手のグーグルが新たな生成AIを相次いで発表した。

また、ソフトバンクが開発を進めるのは、コールセンターでのカスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」に対するAI技術。

電話口で怒っている客の音声を穏やかなトーンに変換し、オペレーターの心理的負担を減らすことができるという。

AIカメラを導入した保育園も、スタッフの負担が減るなどの効果を実感している。

導入前は5分ごとに手書きで、1人ひとりの姿勢などをチェックしていたが、現在は、保育士とAIカメラの双方が目を光らせ、記録方法もデジタル化された。

保育士・岩田深優姫さん「(AIと人の目の)ダブルチェックが、保育士の気持ちの軽減にもなっています。時間の有効活用ができるようになり、子どもとの関わりが増えてきた」

作業の効率化により、子どもたちとの時間も十分取れるようになったということで、AI導入は働きやすい職場作りにもつながっていた。

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