Q 魚の切り身を冷凍保存しています。おいしく焼けて、洗い物が少なく済む方法はありませんか。魚焼きグリルは掃除が面倒です。 A 解凍せずレンジで  グリルを使えばカリッとおいしく焼けますが、網の焦げ付きや飛び散った脂をきれいにするのは一苦労。「瞬速!冷凍コンテナごはん」などの著書がある時短料理研究家・ろこさんに、おいしく焼けて、楽な方法を聞きました。  最初のこつは、冷凍のまま調理すること。解凍のための皿やラップなどを減らせる上、「解凍するとドリップ(溶け出す水分)と一緒にうまみも流れてしまいます」。生の魚だと塩をふって流水で洗って臭みを消しますが、冷凍なので耐熱皿に切り身を置いて酒を小さじ1杯分かけて下ごしらえします。「臭みを消すだけでなく、焼き上がりがやわらかくなります」  次に、耐熱皿にふんわりとラップをかけ、レンジ(600ワット)で1分半加熱します=写真(1)。魚の中心は生、周りは白っぽく火が通った状態になれば大丈夫です。

(1)下ごしらえしてレンジで加熱

 耐熱皿ごとトースターに移し、2分ほど焼けば完成=同(2)。パリッと焼きたい人は3~4分ほどが目安で、洗い物は耐熱皿だけです。「グリルはお酢や重曹での掃除が面倒なので使いません」

(2)加熱した後はトースターで焼く

 もっとこんがりさせたい人はフライパンを使います。同様にレンジで1分半加熱した後、くっつきにくいホイルを敷いたフライパンに汁ごと移します。「魚をひっくり返す作業は面倒ですよね? 焼き目は盛り付けた時に見える表側だけで大丈夫。表側を下にして焼きます」。ふたをして中火で2~3分で完成=同(3)。洗い物は耐熱皿と菜箸、フライパンのふたと少し増えます。

(3)加熱した後にフライパンで焼くと、こんがりとした仕上がりになる

 トースターを使ったサケはやわらかくうまみがじゅわっと口に広がる味わいに、フライパンはパリッと香ばしい仕上がりになります。「レンジとトースターに魚のにおいがつかないよう、使用後に1時間ほど開けた状態にしておくことも重要です」  焼き魚だけだと副菜が足りず、副菜を作ると洗い物が増えます。主菜と副菜をワンプレートで食べられる「ネギだれサーモン」のレシピを教えてもらいました=表。冷凍庫に入れて1カ月保存でき、食べる時はレンジで7分加熱するだけです。「まな板や包丁を使わないので洗い物は少なく、混ぜたりひっくり返したり面倒なことをしなくても手軽に作れる一品です」  時短料理のレシピを多く紹介するろこさんのインスタグラムは、こちらから。(山田晃史)

◆ネギだれサーモン

【材料】
サケの切り身 1切れ
長ネギ 30センチ
冷凍インゲン 4本
小麦粉 小さじ1/2
ごま油 小さじ1
鶏がらスープのもと 小さじ1/2
すり下ろしたショウガ 少々 【作り方】
<1>長ネギをキッチンばさみで斜めに切り、インゲンを手で半分に折ってプラスチックの保存容器(電子レンジ対応)に入れる <2>冷凍の切り身に小麦粉をまぶし<1>に入れ、ごま油、スープのもと、ショウガを入れてふたをする <3>レンジで7分加熱し盛り付ける

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