和歌山県田辺市で採集された黄色のシュレーゲルアオガエル(奥)。手前は一般的な緑色をした同種=県立自然博物館で2024年5月22日、安西李姫撮影
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 和歌山県立自然博物館(海南市船尾)で、“黄色のアオガエル”が展示されている。田辺市の畑で発見されたシュレーゲルアオガエルの成体(体長約5センチ)で、一般的には緑色のため、鮮やかな黄色は珍しいという。

 博物館によると、シュレーゲルアオガエルは日本固有種で、県内の里山でも多く見られるという。黄色の個体は、田辺市の廣田守政さんが4月10日に自身の畑で作業中に見つけた。アオガエルの緑色は、黄色と紫の色素から作られるとされ、紫の色素を作る遺伝子が欠損している可能性が高いという。目や指先は黒いため、メラニン色素を持たない「アルビノ」ではない。

 カエルの研究を専門とする高田賢人学芸員も「黄色いアオガエルを見たのは初めて。黄色だと目立つため鳥などに捕食されやすく、相当頑張って生き延びたのでは……」と驚いた様子。「緑色の個体と一緒に展示しているので、ぜひ実物を見比べてほしい」と呼び掛けている。

 入館は午前9時半~午後4時半。入館料は大人480円、高校生以下無料。月曜休館(祝日の場合は開館、翌日休館)。問い合わせは同館(073・483・1777)。【安西李姫】

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