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 国民が値上げにあえいでも、政治資金にメスは入らないのでしょうか。政策活動費、企業献金、パーティー券購入を巡って自民党は野党の集中砲火を浴びています。

■焦点は「政策活動費の使途公開」

焦点 この記事の写真 立憲民主党 柚木道義衆院議員
「企業・団体献金廃止のハの字も検討しないのはあまりにもじゃないですか」 日本維新の会 青柳仁士衆院議員
「国民の期待と違うのですよ。今、自民党のやろうとしているという認識がそもそも違うのです。そこが国民からも評価されていない」

 政治資金規正法の改正を巡る本格論戦。焦点となったのが、使い道を公開する義務がない政策活動費についてです。

柚木議員
「選挙関係費の陣中見舞いとして個別に誰にいくら支出したのか、公表義務が課されるのですか。銀座のどの店でいくら支出したのか、誰にされたのか。こういった点は自民案では公表されるんでしょうか」 自民「項目別の金額を記載する」 自民党 勝目康衆院議員
「今回の改正案におきまして、政策活動費の使途につきましては、項目別の金額を記載することとしておりますので、個別に誰にいくら支出したかについては公表されません」 立憲 柚木道義議員 柚木議員
「領収書も公開しないというのは“裏金活動の自由を守る”ためじゃないのですか。なんで公開できないのですか。何かやましいのですか」 自民 鈴木馨祐議員 自民党 鈴木馨祐衆院議員
「例えば外交の関係だったり様々ですが、使途の公開になじまないものも正直あるのが実情であります。我々としては支出項目ごとに収支報告書の本体に記載をする。間違いがあったら法律違反となる、非常に重い手続きだろうと思っております」 「政策活動費」各党の見直し案

 野党が廃止や見直しを求めている「政策活動費」。自民党は50万円を超える場合には「組織活動費」や「選挙関係費」などと、大まかな項目だけを公開し、領収書も公開しなくてもよいという考えを強調しました。

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■企業・団体献金…自民は維持 野党は禁止

■企業・団体献金…自民は維持 野党は禁止

企業・団体献金の是非

 「企業・団体献金」でも、与野党に隔たりがあります。

共産党 塩川鉄也衆院議員
「企業の政治献金は本質的に政治を買収する賄賂であって、政治は大企業・財界に向けたものになってしまう」 鈴木議員
「企業といえども、やはり政治参加の自由があり、政治・企業団体献金を禁止することについて私どもとしては考えておりません。ある意味で薄く広く多くの多様な者に依拠する、そういった政治を作っていくことができるのか、極めて重要であろうと思っております」 「企業・団体献金」各党の見直し案

 「現状維持」の自民党に対して、野党は企業・団体献金を「禁止」する法案を提出しています。

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■政治資金パーティーでも対立

■政治資金パーティーでも対立

「パーティー券公開基準20万円超」各党の見直し案

 現状20万円超となっているパーティー券購入者の公開基準について、立憲民主党はパーティーの全面禁止。公明党や日本維新の会、国民民主党は金額を5万円、自民党は10万円に引き下げるとしています。

柚木議員
「公開基準を引き下げるほうが、透明性が高まることは事実です。なぜ5万円ではダメで10万円ならいいのか、国民が納得できる説明できるでしょうか」 自民党 藤井比早之衆院議員
「政治資金の透明性を確保するという要請と個人情報、プライバシー保護の要請との双方のバランスをどのように適切に考えるかということが重要であると考えております。きりがよく基準として分かりやすい10万円を基準額と設定したものでございます」

■立憲・大串氏 来月に政治資金パーティー開催

立憲 大串博志選対委員長

 しかし、「政治資金パーティー」を巡っては禁止を掲げる立憲民主党の幹部が、来月中旬に開催を予定していることも明らかになりました。

立憲民主党 大串博志選対委員長
「私たちの法案は政治全体で政治資金パーティーをやめようという法案です。従ってこれが通ったら、私たちも政治資金パーティーはやめます」
「(Q.(法案に)矛盾するのじゃないかとの指摘に対しては?)私たちの法案は政治全体で政治資金パーティーをやめようという法案ですから、その法案が通れば私もやりません」

(「グッド!モーニング」2024年5月24日放送分より)

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