静岡県知事選で当選が確実になり、万歳する鈴木康友氏(左から3人目)=26日夜、静岡市

川勝平太氏の辞職に伴う静岡県知事選は26日投開票され、無所属の新人で前浜松市長の鈴木康友氏(66)=立憲民主、国民民主推薦=が、同じく無所属新人で元県副知事の大村慎一氏(60)=自民推薦=らを破り初当選を確実にした。

リニア中央新幹線については推進の立場を掲げており、止まっていた静岡工区の工事が進み出すか注目される。事実上の与野党対決に自民党は4月の衆院3補欠選挙に続いて敗北した。

川勝県政ではリニア問題を巡ってJR東海と対立し、国の仲介も機能しないなど国家的プロジェクトの推進に関する国と地方のあり方が問われた。静岡工区の着工を認めなかった川勝氏に対し、鈴木氏は推進に向け課題克服を目指す立場を取る。

4期目の途中だった川勝前知事が自身の不適切発言への責任を取って4月10日に辞職願を出し、1カ月後に告示を迎える異例の短期決戦となった。

自民党は衆院3補選で不戦敗も含め全敗し、直後に迎えた知事選でも野党系に屈する結果となった。

鈴木氏は県西部の浜松市出身。コンサルティング会社経営を経て、2000年から衆院議員を2期、07年から浜松市長を4期務めた。今回の選挙戦では民間出身の目線や国政とのパイプ、市長として新興企業の誘致に取り組んだ点など多様な経験を訴え、浜松市など県西部での支持が勝利につながった。

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