女性職員へのセクハラが認定された前町長の辞職に伴う岐阜県岐南町長選は14日、投開票され、無所属新顔で前町議の後藤友紀氏(47)が、元町総務部長の朝倉修一氏(62)=自民党県連推薦=を破って初当選した。同町初の女性町長で、岐阜県内では34年ぶりの女性首長の誕生となった。投票率は42.73%(前回40.63%)だった。

 当選後、後藤氏は「夢と希望がもてる、笑顔あふれる町を町民のみなさんと一緒につくっていきたい」とあいさつ。前町長のセクハラやパワハラの問題については「全国に悪いイメージが広がってしまったが、県内で唯一の女性町長を誕生させた岐南町は、変わることを選んだということを知ってもらいたい」と話した。

 さらに「私には2人の子どもがいる。仕事と家庭のどちらかを選ばなければならないという環境ではなくて、私自身がリーダーシップをとって家庭と仕事を両立できるような町をつくっていきたい」とも述べた。

 後藤氏は2016年の町議補選で初当選。3期目の途中で辞職して立候補した。選挙戦では男性中心の町政からの脱却など「令和の価値観」への転換を訴えた。特定の組織の支援を受けず、後藤氏と同世代のママ友らがそろいのピンク色のジャンパーを着て後藤氏を支えた。(保坂知晃)

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