立憲民主党が政治資金パーティーの全面禁止法案を国会に提出しながら、党幹部がパーティー開催を予定していたことをめぐり、立憲の岡田克也幹事長は28日の党会合で、「心配を掛け、地元でだいぶ言われたかと思う。タイミングから見ても明らかにおかしく、大変申し訳ない」と所属議員に謝罪した。

 立憲はかねて、パーティー禁止などは各党同じ条件、同じタイミングで行うべきだと主張。岡田氏は「そのことに自分自身がより縛られてしまった」とも釈明した。同じくパーティーを予定していた大串博志選対委員長も同じ会合で謝罪した。

 岡田氏は27日に大阪で、大串氏は6月17日に東京で予定していたが、「法案をまとめた側の道義的、政治的責任がある」(立憲・小川淳也氏)などの批判が党内外から相次ぎ、一転して取りやめた経緯がある。立憲は27日に党幹部10人のパーティーの自粛を決定している。

 しかし、政治改革をめぐる国会審議の山場のタイミングでもあり、党内の動揺は続いている。かねてパーティー禁止法案に批判的だった小沢一郎衆院議員は28日、記者団の取材に「信じられない」と執行部への批判をぶちまけた。「通らない前提で法案を出しているということ。党の意思で法案を出したんだから、その時点で(パーティーは)なしだ。(法案が)通過するまではやれ、というのは、警察が来るまで盗っ人やれ、みたいな話じゃないか」と苦言を呈した。

 すると今度は岡田氏が反発。その後会見で「(小沢氏らは)総会に出てきていない。どう私が意見集約したかをわかっていたらそんな発言にはならない」と不快感を示した。(大久保貴裕、伊沢健司)

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