米インド太平洋軍のパパロ司令官(左)と握手する岸田首相(29日午前、首相官邸)

岸田文雄首相は29日、首相官邸で米インド太平洋軍のパパロ司令官と面会した。北朝鮮による27日の衛星打ち上げ失敗を巡り「日本は米国と共に地域と国際社会の平和と安定に責任を果たしていく」と語った。

インド太平洋軍はハワイに司令部があり、在日米軍を傘下に置く。首相は「日米は法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持、強化するグローバルパートナーだ」と強調した。

3日の就任から間もないパパロ氏は「安全保障環境が厳しさを増すなかで、日米同盟の重要性はかつてないほど高まっている。自由で開かれたインド太平洋を実現するため、日本と協力したい」と話した。

日米両政府は4月の首脳会談で、自衛隊と在日米軍の部隊が連携しやすくなるよう指揮統制のあり方を見直すことで合意した。インド太平洋軍司令部にある指揮統制権の一部を在日米軍司令部に付与する案や、自衛隊との調整組織を日本に設ける案などが浮上している。

上川陽子外相と木原稔防衛相もそれぞれパパロ氏と会った。木原氏は「力や威圧による一方的な現状変更の試みなど国際秩序が重大な挑戦に直面するなかで日米同盟の役割はますます高まっている」と指摘した。

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