千葉県市原市議会の永野喜光前議長(76)が女性議員にセクハラ行為をしたとされる問題で、市議会は15日の臨時会で、永野氏への議員辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。決議に法的な拘束力はなく、永野氏は辞職しない意向。

 決議案は、5会派の議員が連名で提出し、代表して渡辺直樹議員(市民クラブ)が「女性議員への一連の行為は市民全体の代表者として品位と名誉を損なうものだ」などと提案理由を述べた。

 採決では議員1人が欠席し、永野氏と議長を除く29人の議員のうち21人が賛成した。増茂誠二議員(自民党)は「本人は心から反省している。最も重い辞職勧告には値しない」と反対討論を述べ、自民会派の6人と会派無所属の2人の8人が反対した。

 決議案の可決後、永野氏は「真摯(しんし)に受け止め、不快な思いをさせたことについてはおわびしたい。地域に色々な課題があり、ここで放棄することはできない。めげずに、誠心誠意取り組んでいきたい」と述べた。

 この問題は、2月に市内のホテルであった宴席で、当時市議会議長だった永野氏が女性議員と握手したことなどを巡ってセクハラ疑惑が浮上した。市議会は政治倫理審査会を設置。セクハラ行為があったと結論づけていた。(前田基行)

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