各党による質疑が行われた衆院政治改革特別委=4日
「政党の事務負担はかかってくると思うが、それを言っている状況ではないと理解している」。修正協議の舞台である衆院政治改革特別委員会の理事会。与党筆頭理事の大野敬太郎氏は再々修正案を提示後、記者団にそう説明した。◆一度は合意…「認識のズレ」発覚
自民案では、政策活動費の使途について「選挙関係費」などの大まかな項目のみ公開するが、対象は「50万円超の支出」に限定していた。 日本維新の会の馬場伸幸代表は5月31日の岸田文雄首相(自民党総裁)との党首会談を経て、自民案に賛成する考えを示していた。しかし、公開範囲を巡る認識のずれがあり、維新は一転、「このままでは賛成できない」と50万円超の削除を要求。自民が急きょ対応せざるを得なくなった。◆審議日程迷走「本当に恥ずかしい」
特別委の理事会では、5日に再々修正案の質疑や採決を行うことを決定。6日に衆院を通過する見通しとなった。 自民は5月17日に改正案を単独提出したが、企業・団体献金の禁止には触れず、使途不明と問題視されてきた政策活動費の改革も踏み込み不足だった。他党の反発を受け、29日には政策活動費の項目公開を「年単位」から「月単位」とする修正案を提示し、31日には公明と維新との党首会談で合意の上、「政策活動費の10年後の領収書公開」を付則に盛り込むなど微修正を繰り返していた。政治資金規正法改正案を巡る動き
自民の梶山弘志幹事長代行は記者会見で「各党の提案で取り入れられるものはできる限り取り入れたということだ」と強調したが、立憲民主党の安住淳国対委員長は記者団に「審議日程にここまで影響があるのは異様。本当に恥ずかしい」と指摘。自民と維新との修正合意についても「ザルの合意でこの先も油断できない」と冷ややかに語った。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。