自民党の菅義偉前首相(無派閥)ら、岸田文雄首相と距離のある非主流派議員が6日夜、東京・麻布十番の日本料理店に集まった。

 参加したのは菅氏のほか、加藤勝信前厚生労働相(茂木派)、小泉進次郎元環境相(無派閥)、武田良太元総務相(二階派)、萩生田光一前政調会長(安倍派)の4人。いずれも菅政権で閣僚だった。支持率が低迷する岸田政権の行方や秋の総裁選について意見を交わしたとみられる。

 菅氏は、首相時代の2021年の総裁選に岸田氏が立候補表明後、再選に向けた出馬の断念に追い込まれた経緯もあり、岸田政権では非主流の立場に置かれている。萩生田、武田両氏は裏金事件で党の役職停止処分を受けた。安倍派・二階派内では、自身への処分を見送った首相に不満を募らせており、非主流同士で連携を確認する狙いもありそうだ。

 また、横浜市が選挙区の菅氏をめぐっては4日の党横浜市連の会合で、市連会長の市議が「政治資金規正法改正案成立のめどがついた今、トップの総裁自らが責任を取り、身を引く苦渋の決断をして頂きたい」と首相に退陣を迫るあいさつを行い、波紋を呼んでいる。会合には神奈川県連会長の小泉氏も出席しており、6日夜の会合も臆測を呼ぶ可能性がある。(川辺真改)

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