20日告示、7月7日投開票の東京都知事選に立候補を表明している前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)が17日、公約を発表した。「政治再建」「都市開発」「産業創出」を三つの柱にするとした。「『政治再建』が全ての基本。政治が三流であれば、経済も三流に落ちていく」と述べた。

 同日に記者会見した石丸氏は「政治の見える化で関心を集める。AI(人工知能)を活用して民意を集約し政策に反映させる」と述べた。市長在任中に、議会での応酬や定例会見の動画がネット上で多くの視聴者を集めた経緯がある。

 現職で3選をめざして立候補を表明している小池百合子氏の姿勢については「(情報公開を)つまびらかにしていない」と述べた。政治への関心の低下が「利権政治やばらまき事業の横行につながっている」と主張。既存政党から距離を置く考えも示した。

 公約には、ほかに、防災の充実、「多摩格差」の是正、教育分野への投資、都以外の46道府県との協調強化なども盛り込んだ。

 樹木伐採に批判がある明治神宮外苑地区の再開発計画について質問を受けると、計画の進め方への批判に理解を示しつつ、「全方位的に冷静な対応を呼びかけたい。ひっくり返すのは難しく、混乱を招きかねない」と述べた。(中村英一郎)

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