17日に岸田文雄首相が出席した衆院決算行政監視委員会には、自民党派閥の裏金事件で党による処分を受けた安倍派5人衆のうち、世耕弘成前参院幹事長を除き、松野博一前官房長官、萩生田光一前政調会長、高木毅前国会対策委員長、西村康稔前経済産業相の衆院側の4人全員が委員として選ばれていた。質問に立った立憲民主党の野田佳彦元首相は「安倍派幹部がこぞっている。政治とカネの問題の総決算をする舞台として格好の場だ」と指摘した。

 17日の衆院決算行政監視委員会には、安倍派5人衆のうち、松野、萩生田、高木氏が出席。同じ党による処分を受けた安倍派事務総長経験者の下村博文元文部科学相の姿もあった。同委員会はテレビ中継され、萩生田、下村両氏が画面に同時に映る場面もあった。

 同委員会は、国会論戦の主舞台である予算委と比べれば、注目度は高くない。自民関係者によると、同委員会が目立たないことを理由に、これまでも処分などを受けた議員らの所属委員会として選ばれることがあり、委員名簿には、裏金事件をめぐって政治資金規正法違反罪(虚偽記載)で起訴された池田佳隆衆院議員、洋上風力発電事業者から賄賂を受け取った受託収賄罪で逮捕・起訴された秋本真利衆院議員も名前を連ねている。

 自民党幹部の一人は今回の安倍派幹部らの同委員会での集結に「置き場所がなく、結果的に並んでしまった。悪い絵面だ」と語った。(谷瞳児)

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