岸田文雄首相は7月中旬にドイツを訪問し、ショルツ首相と首脳会談をする方向で調整に入った。経済安全保障や防衛協力などについて議論し、連携強化を進める狙いがある。日本政府関係者が明らかにした。
首相は、7月9~11日に米ワシントンで開催される北大西洋条約機構(NATO)首脳会談に招待されており、その後にドイツを訪問することを検討しているという。岸田政権発足後、首相は主要7カ国(G7)のうち、ドイツのみ訪問しておらず、実現すれば初めてとなる。
ドイツとは、昨年3月に両国の閣僚も交えた「政府間協議」を初めて開催。鉱物資源や半導体などのサプライチェーン(供給網)強靱(きょうじん)化での連携強化や、重要インフラの防護やサイバー防衛への対処で一致した。中国への貿易依存度が高い日独にとって、特定国に依存しない供給網の多角化は共通する課題となっており、さらなる連携を図る狙いがある。ウクライナ問題などについても協議する予定だ。(西村圭史)
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