憲法改正の早期発議を求める自民党議連から決議文を受け取る岸田首相(18日、首相官邸)

岸田文雄首相(自民党総裁)は18日、党の「憲法改正を速やかに実現する中堅・若手の会」(石川昭政、和田政宗共同代表)から早期改憲を求める決議を受け取った。遅くとも秋の臨時国会までに発議できるよう改正原案をとりまとめるための手続きを終えることを掲げた。

滝波宏文事務局長は面会後、記者団に「台湾有事、首都直下地震、教育格差の状況に対応するため一刻も早く発議してほしいというのが我々の総意だ」と強調した。

議連は衆院100人以上、参院50人以上の賛成で可能になる議員提出で改正原案の発議を模索するよう提起した。

自民党は今国会の衆院憲法審査会で改正原案を議論する起草委員会の設置を探った。これは立憲民主党などが反対して実現できていない。

閉会中審査などを念頭に「国会日程に拘束されることなく、超党派で起草を進める仕組みを早期に立ち上げること」も主張した。

首相は9月に満了になる総裁任期中の改憲を掲げてきた。石川氏は「客観的に見ればかなり時間的な制約はある」と指摘しつつ、首相に関し「ギリギリまで可能性を追求していく強い決意を受け止めた」と話した。

議連には80人ほどが所属する。日本維新の会や国民民主党など改憲に前向きな野党とも意見を交換してきた。

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