政治資金規正法改正の各政党の賛否
改正法では、政党から党幹部らに支給される政策活動費は、政党の収支報告書に「選挙関係費」など大まかな項目別の金額と支出年月を記載することを義務付ける。報告書公表から10年後に領収書を公開することは付則に盛り込まれたが、詳細な制度設計や、政治資金を監査する第三者機関の設置などが検討課題として先送りされた。大半は2026年1月に施行されるが、パーティー券の公開基準引き下げは27年1月から。◆「検討、先送り」は「改革をやるという決意」
立憲民主党の水岡俊一氏は反対討論で「検討、先送りのオンパレードだ」と批判。政策活動費の領収書の公開対象が定まっていないことや黒塗りになる可能性を問題視し、収支報告書の確認書についても「『確認したが気付かなかった』と言い逃れる余地がある」と述べた。記者団の取材に応じる岸田首相=19日、首相官邸で(佐藤哲紀撮影)
共産党の山下芳生氏は「肝心要の企業・団体献金禁止が抜け落ちている」と批判。パーティー券の公開基準引き下げも「複数回に分けて開催すれば今までと変わらない」と断じた。 衆院では賛成した日本維新の会は、調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)改革の法改正を自民が先送りしたことに反発し、反対に回った。 岸田文雄首相は成立を受け、首相官邸で記者団に「再発防止や透明性の向上の観点から実効性のある制度となった。大きな一歩だ」と強調。先送りした課題が多いことについては「改革をやるという決意を示した。意義があるものだ」と語った。(井上峻輔) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。