報道陣の取材に応じる連合静岡の角山会長(17日、静岡市)

静岡県知事選を巡り連合静岡は17日に執行委員会を開き、出馬表明している前浜松市長の鈴木康友氏を推薦する方針を決めた。角山雅典会長は推薦した理由を「市長経験や有事の対応、長期ビジョンがある」と話した。県議会第2会派ふじのくに県民クラブや国民民主党県連も同様の方針で、立憲民主党県連や会派本部にも歩調を合わせるよう調整する見通しだ。

5月9日告示、同26日投開票の知事選では鈴木氏のほか、総務省出身の大村慎一氏が出馬表明している。既に両氏は連合静岡やふじのくに、自民県連などへの政策説明を終えて、各会派は支援の一本化に向けて協議を進めていた。

角山会長は両氏の政策自体には大きな違いはないとした。ただ、鈴木氏は「新型コロナウイルス禍に独自の飲食店支援策を全国に先駆けて決めるなど、有事の対応力がある」と話した。連合静岡は2019年の浜松市長選でも経済界などと共に鈴木氏を推薦していた。

連合に近いふじのくにや国民民主県連も同日、鈴木氏を支援・推薦することを決めた。ふじのくにの阿部卓也副会長は地域主権についての追加質問に対する回答で、鈴木氏の方が会派の目指す姿に近かったとした。鈴木氏は「借金まみれの国の財政ばかりに頼る政治は続けられない。静岡県として自立を志向していかないといけない」と訴えたという。

連合静岡は今週末にも立民や国民民主を含めた4者で協議会を開いて一本化を目指す。自民県連は18日の議員総会・役員会で両氏の政策や各議員の意見などを集約する考えで、週明けにも各会派の支援体制が固まりそうだ。

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