国民民主党の玉木雄一郎代表は25日の記者会見で、就職氷河期世代の支援策の提言を発表した。政府に対象者の実態調査や過去の政策の検証を求め、厚生年金保険料の遡及納付や年金受給額の最低保障制度を対策として盛った。近く政府に提出する。
提言は6つの柱で構成した。政府が氷河期世代と位置づけるバブル崩壊後の1993年から2004年ごろに就職活動をしていた人を想定し、就労や老後の不安を解消する支援策を打ち出した。
氷河期世代を対象に教職員や保育士などの公務員の採用拡大を提唱した。求職者に所得制限を設けず月額15万円の支援金を支給する案も掲げ、リスキリング(学び直し)を後押しする。
就労が難しい人を積極的に雇う社会的企業「ソーシャルファーム」を活用し、民間企業にも採用も促す。厚生労働省の「特定求職者雇用開発助成金」を拡充し、雇用の受け皿を確保する。
氷河期世代は「団塊ジュニア」の年代とも重なる。団塊の世代(1947〜49年生まれ)を親に持つ人の介護に関する全国調査を進め、低所得世帯への介護保険給付の拡充が必要だとも指摘した。
今回の提言作成は、国民民主の伊藤孝恵氏が3月末に参院本会議で質問に立った時の出来事がきっかけになった。伊藤氏の「私が就職活動で100社もの会社に落ちた1997年」という発言に議場から笑いとやじが上がったことがSNSなどで注目された。
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