林芳正官房長官は26日の記者会見で、岸田文雄首相が8月にカザフスタンで開かれる中央アジア5カ国との首脳会合に参加する方針を明らかにした。旧ソ連構成国である5カ国はロシアや中国との結びつきが強いが、豊富な資源を有し地政学的にも重要な地域だ。日本としても連携を強化する狙いがある。

 ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンの中央アジア5カ国と日本の対話の枠組みは2004年に始まり、これまで9回外相会合を開いてきた。20周年の節目にあわせ、首脳会合に格上げする。5カ国は旧ソ連構成国である一方、中国が掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」において、アジアと欧州を結ぶ要衝でもある。

 林氏は会見で「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化していくためにも、中央アジア諸国との協力と連携はこれまで以上に重要になっている」と強調した。重要鉱物などの資源も豊富な地域で、経済連携も強める意向だ。

 複数の政府関係者によると、首相はカザフスタンでの会合後、モンゴルも訪問する方向で調整している。(神野勇人)

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