岸田文雄首相は29日、デジタル技術や人工知能(AI)を活用した「スマート農業」を支援するため、生産者らを対象にする新たな交付金制度を創設する考えを示した。視察先の山梨県北杜市のトマト農場施設で記者団に語った。農業の生産性向上を後押しする。

首相は「来年度の予算要求に向けて、スマート農業法に基づく新たな支援措置の創設を具体化したい。新しい交付金の創設を考えていく」と明らかにした。

23日に閉幕した通常国会では改正食料・農業・農村基本法とスマート農業法が成立した。首相は2025年度から5年間を「農業構造転換集中対策期間」に位置づけ、「農政の再構築に取り組んでいきたい」と語った。

視察先の施設ではデジタル技術を活用して、温度や湿度、二酸化炭素(CO2)などの条件をコントロールしている。首相は「デジタル管理によるトマト栽培によって通常の一般的なハウス生産と比較して6倍以上の高収益を上げている」と説明した。

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