政府、自民党は、サイバー攻撃に先手を打って被害を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の法制化を巡り、通信監視の対象から国内間のやりとりを原則的に除外する方向で検討に入った。主に外国からの不審な通信情報の監視に限定する。監視強化には憲法21条が規定する「通信の秘密」を侵害するとの指摘があり、懸念に配慮したとみられる。複数の関係者が2日、明らかにした。  能動的サイバー防御は、攻撃の兆候を検知するため平時から事業者の通信情報を監視し、相手側サーバーに侵入して無力化する対応。英国やドイツでは、プライバシー保護の観点から国内間通信や自国民の個人データの分析を原則禁止している。  関係者によると、国内間通信の常時監視は見送る一方、必要がある場合は令状の取得など法的手続きを経て情報収集を可能とする案も検討している。  サイバー攻撃では、発信元を偽装するため複数の外国を経由するケースが多い。政府内では、外国から不審な通信があった場合、IPアドレスや付随情報を分析し攻撃元を特定する手法などが浮上している。  


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