殺人や性犯罪などの被害者や遺族を早い段階から一貫してサポートする「犯罪被害者等支援弁護士制度」の創設を盛り込んだ改正総合法律支援法(参院先議)が、18日の衆院本会議で全会一致で可決、成立した。包括的な支えにより精神的、経済的な負担を軽減することに主眼を置く。新たな制度は2026年までに始まる見通しだ。
新制度の対象は殺人や傷害致死、危険運転致死といった「故意の犯罪行為により人を死亡させた罪」の遺族や不同意性交など性犯罪の被害者ら。その他、政令で定める犯罪の被害者も対象と規定しており、今後、具体的な内容を検討する。
弁護士費用の支払いなどで「生活の維持が困難となる恐れ」がある人に限って利用可能とする。利用者には原則として費用負担を求めない。
日本司法支援センター(法テラス)の業務に被害者支援を追加。法テラスの契約弁護士が、(1)被害届・告訴状の作成・提出(2)加害者側との示談交渉(3)損害賠償請求訴訟の代理(4)捜査機関、裁判所、行政機関への同行―など一連の対応を一括して担う。
改正総合法律支援法を全会一致で可決、成立した衆院本会議=18日午後、国会内
衆院本会議で改正総合法律支援法が可決、成立し、一礼する小泉龍司法相=18日午後、国会内
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