厚生労働省は3日、公的年金の財政状況をチェックし将来の給付水準の見通しを示す5年に1度の「財政検証」の結果を公表し、過去30年間と同程度の経済状況が続いた場合でも、現役世代の平均収入の50%以上を維持できるとしました。

この中で、将来の合計特殊出生率を今より高い1.36、実質賃金上昇率を0.5%と仮定して試算が行われたことについて、立憲民主党の長妻政務調査会長は記者団に対し「あまりに楽観的すぎる。過去30年の経済を投影したと言いながら、賃金上昇率はかなり高く、出生率もはるかに高い」と述べ、批判しました。

一方、基礎年金の給付改善策として、厚生年金財政からの拠出を増やす案が検討されていることについて、長妻氏は「一考に値するが、巨額の財源がかかるので、効果的に使うための議論も必要だ。困っている人に福祉的な手当をするほうが効果が高いという考え方もあり、慎重にやり方を考えていく必要がある」と述べました。

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