人事院は5日、23年度に国家公務員から寄せられた職場の苦情や相談は、前年度比83件増の1822件で過去最多だったと発表した。パワハラやいじめが多く、勤務時間などを巡る相談も目立った。業務の多忙さや人員不足による職場環境の悪化が背景にあるとみている。
対象は一般職で自衛官らは含まない。1人が同じ内容の相談を複数回した分を除いた事案数は1355件。内訳は「ハラスメント関係」が472件と最多だった。内訳はパワハラやいじめ、嫌がらせ(443件)、セクハラ(19件)、妊娠や育児、介護などに関するハラスメント(10件)。
勤務時間や休暇取得などの相談は295件、異動などの任用関係は184件あった。
省庁別では法務省が243件で最多。厚労省226件、国交省143件と続いた。
一般職の国家公務員を対象にしたハラスメントのアンケート結果も公表。回答した2007人のうち、27.6%が被害を受けたと感じたことがあった。内容は「パワハラ(暴言)」が56.6%、受けた相手は上司が78.0%でそれぞれ最多だった。
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