7日に投開票された東京都議補欠選挙で、日本維新の会は候補を擁立した北区と板橋区の2選挙区で全敗した。都議会で1議席にとどまる維新は、東京での勢力拡大を図ったが、新たな議席獲得は果たせなかった。

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 都議補選は9選挙区で実施され、いずれも1議席を争った。維新は両区ともに新顔を擁立し、馬場伸幸代表や藤田文武幹事長ら複数の国会議員がたびたび応援に入った。街頭演説では、自民党派閥の裏金事件への批判に力を入れたが、自民への批判票の受け皿にはなれなかった。

 東京維新の幹部が「もともと厳しいのはわかっていた」と話すように、自民党派閥の裏金事件発覚以降、政権への批判を強める立憲民主党が支持を伸ばしているのに対して、維新は党勢衰退が指摘されている。中堅の国会議員も「1枠の争いで維新がトップになることは難しい」と漏らし、大阪以外では支持が根付いていない現状を嘆いた。(小林圭)

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