札幌市営地下鉄東西線の手稲区への延伸を求める地元団体がこのほど、約2万8千人分の署名と要望書を秋元克広市長に提出した。

 市内10区のうち、地下鉄が通っていないのは手稲、清田両区のみ。

 要望書によると、約14万人が住む手稲区には救命救急センターを有する総合病院や、約6千人の学生・生徒・教職員が通う北海道科学大などがある。JRの駅はあるが、冬季は大雪でJRやバスが不通となることもある。

 大学・病院・町内会・商店街などで作る「期成会連合会」(平川登美雄会長)は「雪に影響されない交通手段が不可欠」。「JRとの接続で東西線の収支改善も期待される。石狩市や小樽市の発展にも寄与する。延伸は住民の総意」などと訴えた。

 延伸には多額の建設費がかかるとされ、採算性がないと国の事業許可もおりない。要望書を受け取った秋元市長は、延伸の意義に理解を示した上で「慎重な対応が必要であると考えている。(署名など)思いを受け止めて検討を進める」と回答した。(原知恵子)

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