【ワシントン共同】岸田文雄首相は11日午前(日本時間同日夜)、米ワシントンでの北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席した。スピーチで「欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分」だと指摘し、中国への対応を念頭にNATOとの協力深化が重要だと強調。NATOとインド太平洋のパートナー国を本年度内に日本へ招待し、偽情報対策に関する会議を初めて開くと表明した。
これに先立ちNATOのストルテンベルグ事務総長と会談し、日NATO間の秘匿情報の共有体制強化や、偽情報対策に関するNATO研究機関への日本からの新たな要員派遣を伝達。年内に欧州・大西洋地域での共同訓練を実施すると申し合わせた。首相は共同記者発表で「情報共有体制を強化し、宇宙、サイバー、共同訓練などさまざまな分野で協力を推進したい」と述べた。
首相のNATO首脳会議出席は3年連続。スピーチで、ロシアの侵攻が続くウクライナは「あすの東アジアかもしれない」と言及。多くの首脳が認識を共有し、インド太平洋への関与を高めていると歓迎した。
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