【ワシントン時事】岸田文雄首相は11日午後(日本時間12日午前)、特定秘密の不適切管理など防衛省・自衛隊で相次ぐ不祥事について「国民に心配をかけており、まずおわびしなければならない」と陳謝した。その上で木原稔防衛相の責任に関し「防衛相の責任として強力なリーダーシップを発揮し、組織の早急な立て直しに取り組むことで国民の信頼回復に全力で当たってもらわなければならない」と語り、進退論を否定した。

米ワシントン近郊のアンドルーズ空軍基地で記者団の質問に答えた。首相は3回目の出席を終えた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に触れ、「現在の安全保障環境は大変厳しい。わが国の防衛に一分の隙も許されない」と強調した。

木原氏は閣議後の記者会見で「国民の信頼を裏切る決してあってはならないものだ」と謝罪。自身の進退を問われ「徹底した綱紀粛正が不可欠だ。立て直しに全力を尽くすことが私の責任だ」と語った。

林芳正官房長官は記者会見で「極めて遺憾だ。再発防止策を徹底し、二度と起きないよう防衛省・自衛隊一丸となって取り組んでほしい」と促した。

閣議に臨む木原稔防衛相(中央)ら=12日午前、首相官邸

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