林芳正官房長官は16日午前の記者会見で、トランプ前米大統領が演説中に銃撃された事件を受け、「警察と(演説会の)主催者が十分に連携を図り、国民の理解と協力をいただきながら安全の確保に向けた取り組みを進めていくことが重要だ」と述べた。警察庁は14日に各都道府県警に要人警護の徹底を指示している。

 日本国内でも2022年7月に安倍晋三元首相への銃撃事件があり、23年4月には岸田文雄首相に爆発物が投げ込まれる事件が起きた。林氏は「警察庁が事件の反省を踏まえ、警護対象者と聴衆の安全を確保するための取り組みを進めてきた」と説明。そのうえで、米国での事件の発生を受け、「警察庁が改めて街頭演説場所の周辺の警戒、防弾資機材の活用などの徹底を指示したとものと承知している」と述べた。

 トランプ氏への銃撃事件については「民主主義に挑戦する暴力はいかなる社会においても許容されず、毅然(きぜん)と立ち向かわなければならない」と指摘した。

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