林芳正官房長官は31日の記者会見で、日銀が同日の金融政策決定会合で追加利上げを決めたことへの見解を述べた。国内経済への影響に関し「政府として経済・金融市場をよく注視しつつ、経済財政運営に万全を期していく」と話した。
金利上昇は巨額の債務を抱える政府にとって財政再建圧力を強める側面がある。林氏は追加利上げが国債市場に与える影響に直接言及せず「財政に対する市場の信認を確保するため経済再生と財政健全化の両立にしっかりと取り組む」と強調した。
デフレ脱却の定義は「物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないことだ」と説明した。そのうえで「デフレ脱却宣言」を出すかどうかの判断は「金融政策の変更そのものと連動するものではない」と語った。
賃上げに触れ「家計所得の伸びが物価上昇を上回る状況を確実につくり出す。年金生活世帯や価格転嫁を進められない中小企業をきめ細かく支援する」と述べた。
連合が公表した2024年の春季労使交渉の最終集計結果で、基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給を合わせた平均賃上げ率が前年比1.52ポイント高い5.1%だったことなどを挙げた。
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