立憲民主党の枝野幸男前代表が9月の党代表選に出馬する意向を固めたことが31日、分かった。複数の関係者が明らかにした。代表選の日程が確定した後、正式に表明する。代表選は泉健太代表の任期満了に伴う。泉氏が再選に意欲を示しているほか、野田佳彦元首相の登板を期待する声もあり、今後代表選に向けた動きが活発化する。

衆院予算委で質問する立憲民主党の枝野幸男氏=2023年12月、朝倉豊撮影

 日程は今月7日の両院議員総会で決定される。9月16日投開票を軸に検討が進められる。同時期には自民党総裁選も実施される。枝野氏ら複数の候補者による激戦となれば自民の総裁選と同様、注目度が高まりそうだ。

◆一部の自治体議員から再登板を求める声を受け

 枝野氏は党内最大グループ「サンクチュアリ」に所属し、グループ創設者の赤松広隆前衆院副議長らと面会するなどして代表選の対応を検討してきた。枝野氏周辺によると、7月下旬、自治体議員の有志から出馬を促され、最終判断した。  枝野氏は旧民主党政権で官房長官などを歴任。2017年、東京都の小池百合子知事が希望の党を立ち上げたことで当時の民進党が分裂したため、立民を結党。排除された議員らの受け皿となって、直後の衆院選で野党第1党となった。

枝野氏の主な経歴

 希望の党を源流とする国民民主党の一部議員らとの合流を主導し、衆参で150人の体制を築いた。だが、21年衆院選で議席を大きく減らし、責任を取って代表を退いた。辞任後も代表時代の政権構想を更新し、集会やネットで発表。「自己責任や競争をあおる社会から公共サービスが充実した支え合う社会へ」と訴えてきた。(大野暢子) 

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