政府は6日、サイバー攻撃に先手を打って被害を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」に関する有識者会議の第3回会合を官邸で開き、法制化に向けた会議としての中間整理を提示した。インターネット空間の監視対象として、メールの内容など個人情報を含めるのは適当ではないと位置付けた。重要インフラ事業者がサイバー攻撃を受けた場合の、政府側への報告義務化も盛り込んだ。
通信情報の監視について、外国が関係する通信が特に重要になると指摘。「個人のコミュニケーションの内容に関わる情報は分析する必要があるとは言えない」とした。
IPアドレスや通信量の変化などの付随的な「メタ情報」も憲法21条が規定する「通信の秘密」だとして適切に保護するよう言及。一方で通信の秘密であっても法律によって、公共の福祉のために必要かつ合理的な制約を受けることが認められると主張した。
サイバー攻撃の被害報告の迅速化を図るため、窓口一本化や様式統一を提唱。重要インフラ事業者以外でも、官民の会議体設置などを通じて情報共有を促進すべきだと訴えた。
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