記者会見する岸田首相=14日午前、首相官邸で

岸田文雄首相は14日、首相官邸で会見を開き、9月の自民党総裁選に出馬しない意向を示した。(東京新聞デジタル編集部) 岸田首相は、総裁選について「新生自民党を国民の前にしっかり示すことが必要」と指摘。 「自民党が変わることを示す、最も分かりやすい最初の一歩は私が身を引くことです」と語り、不出馬を明言した。「新しいリーダーを一兵卒として支えることに徹していきます」と述べた。

◆なぜ今? 裏金問題で「けじめ」

岸田首相は、原発再稼働に向けたエネルギー政策の転換や、少子化対策などを「大きな成果」だとした。 その上で、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金問題などで「国民の政治不信を招く事態が相次いで生じた」と言及。 裏金問題では、まだ「自民党トップとしての責任」がとられていないとの認識を示し、「当面の外交日程にひと区切りがついたこの時点で私が身を引くことでけじめをつけ、総裁選に向かっていきたい」とした。

◆内閣支持率は低迷

岸田首相は2021年10月4日に首相に就任した。昨年末には自民党派閥の裏金問題が発覚するなどし、内閣支持率が歴代でも最低水準まで低迷。首相は再選出馬を模索してきたが、党内からは公然と交代を求める声も上がっていた。 岸田首相の在職日数は、1046日で、岸信介元首相に次ぎ戦後8番目の長さとなっている。 

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