14日、9月の自民党総裁選挙に立候補しない意向を表明し、新総裁の選出後、退陣することになった岸田総理大臣は、15日午前、閣議などに臨みました。

岸田総理大臣は、このあと閣僚に対し「これまでの力添えに感謝するが、新たな総理大臣が決まるまでの間も緊張感を持って職務にあたってもらいたい」と述べました。

そのうえで「閣僚の中には総裁選挙に名乗りを上げることを考えている方もいると思う。気兼ねなく、職務に支障のない範囲で堂々と論戦を行ってほしい」と伝えました。

林官房長官「最後の一日まで総理を支える」

林官房長官は、閣議のあとの記者会見で「岸田政権は大きな成果を上げることができた。私としては大変無念な思いだが、引き続き政権の一員として、最後の一日まで総理を支えていきたい」と述べました。

一方で、林官房長官は、総裁選挙へのみずからの対応を問われ、「私自身の件を含め、総裁選挙についてのコメントは控えたい」と述べました。

松本総務相「自民が変わったと伝わるように」

松本総務大臣は、閣議のあとの記者会見で「岸田総理大臣からは、閣議の終了後に『職務に緊張感を持って精励するように』ということばがあり、総理を支える者として努めを果たしていきたい。岸田政権のさまざまな成果が評価されることを望む」と述べました。

そのうえで「次の一歩となる新総裁の選出では、自民党の政権担当能力、政策構想力など、自民党が変わったと国民に伝わるようにすることが求められる」と述べました。

齋藤経産相「立候補求める声 真剣に聞く」

齋藤経済産業大臣は15日の閣議のあとの記者会見で、「自民党に対する厳しい国民の声に大いなる危機感を感じ、トップとして最も厳しい決断をされたと思う。総理は経済政策においてさまざまな成果を出してきた。日本経済に30年ぶりの潮目の変化をおこしたのは歴史的なことだと思う」と述べました。

また、齋藤大臣は自身が総裁選挙への立候補を検討するのか問われたのに対し「昨日からけさにかけて、私のところに『総裁選に出るべきだ、あなたしかいない』という連絡が数多く寄せられた。そうした声は切実な思いのもとで発せられていると感じている。今はそういった声を真剣に聞かないといけないのかなと思う」と述べました。

立民 泉代表「総裁が変わっても体質変わらず」

立憲民主党の泉代表は、岸田総理大臣が自民党総裁選挙に立候補しない意向を表明したことに関連し「総裁が変わっても、中にいる人が変わってないので、体質が変わるわけもない。まだまだ表に出ていない問題もあるのではないか」と指摘しました。

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