自民党の加藤勝信元官房長官、林芳正官房長官

 自民党の加藤勝信元官房長官は、9月の党総裁選への立候補に向けた準備に着手した。岸田派内では岸田文雄首相の総裁選不出馬を受け、同派座長の林芳正官房長官の擁立論が浮上した。推薦人20人の確保にめどを付けた小林鷹之前経済安全保障担当相は、週明けに出馬表明する方向で最終調整に入った。複数の関係者が16日明らかにした。

 加藤氏は最近面会した党幹部に、自身と同じ岡山県選出議員の支持を取り付けたと説明し、出馬へ前向きな姿勢を伝えた。

 加藤氏は茂木派に所属するが、死去した安倍晋三元首相に近く、菅義偉内閣で官房長官を務めた。茂木派は茂木敏充幹事長も出馬意欲を示しており、加藤氏にとって推薦人の確保が課題となる。

 岸田派内では林氏について「首相の路線を継続するには最適だ」(閣僚経験者)と推す声が出始めた。林氏は15日の記者会見で立候補の意向を聞かれ「私自身の件を含め、総裁選についてはコメントを控える」と述べるにとどめた。

 小林氏は、立候補を表明する記者会見を週明けの19日にも開く方向で検討を開始した。

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