9月に予定される自民党総裁選を巡り、小林鷹之前経済安全保障担当相(49)は、19日に記者会見を開いて出馬を表明する方針を固めた。複数の陣営関係者が17日明らかにした。林芳正官房長官(63)は立候補の意向を所属する岸田派議員に伝達。調整の上、近く表明したいとしている。同じく岸田派の上川陽子外相(71)も20人の推薦人集めに着手した。
小林氏は安倍派や無派閥の中堅・若手を中心に支持を受ける。訪問先の新潟県燕市で17日、出馬について「同僚議員の声を受け止め、自分で判断したい」と記者団に述べた。
林氏については岸田派内で一部幹部を中心に擁立論が出ていた。政策通として知られ、防衛相や文部科学相、外相などを歴任。衆院(山口3区)にくら替えする前は参院選に5回当選し、参院にも支持基盤を持つ。同派議員は「林氏と岸田文雄首相は岸田派の二枚看板だ」と語った。
上川氏は会長を務める女性政策の議連メンバーらに支援を要請した。麻生太郎副総裁の評価を得て「ポスト岸田」候補の一人に浮上したが、5月に選挙応援で「うまずして何が女性か」と発言したことが批判を浴びた。岸田派内では林氏に期待が強く、推薦人確保は難航する可能性がある。
自民は20日の総裁選挙管理委員会で総裁選の日程を決定する。「9月5日告示、20日投開票」と「12日告示、27日投開票」の2案があり、24日に国連総会で各国首脳らによる一般討論演説が始まることなどを考慮し、最終判断する。
今回の総裁選は、首相が今年1月に派閥解消方針を打ち出してから初めて行われる。石破茂元幹事長(67)や加藤勝信元官房長官(68)、河野太郎デジタル相(61)、高市早苗経済安保担当相(63)、茂木敏充幹事長(68)を含め、全部で10人前後が意欲を示す。小泉進次郎元環境相(43)は対応を明言していないが、知名度と若さから待望論がある。
林芳正 官房長官
上川陽子 外相
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