防衛省の2025年度予算概算要求案が判明した。過去最大の8兆円台前半の防衛費を計上。ミサイルの探知や追尾能力を向上させるため、複数の小型衛星で目標を捕捉する「衛星コンステレーション」の整備費3232億円を初めて盛り込んだ。「航空宇宙自衛隊」への改称を見据え、監視や対処を担う「宇宙作戦団(仮称)」も新設する。複数の関係者が20日、明らかにした。

 敵の射程圏外から対処可能で、反撃能力にも使用できる長射程ミサイルの保有を推進。12式地対艦誘導弾の射程を延ばす「能力向上型」(艦艇発射型)や潜水艦発射型誘導弾を取得する。

 英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機に搭載する次期中距離空対空誘導弾の日本での開発に59億円、侵攻してきた敵の車両などを撃破する小型攻撃用無人機(ドローン)の取得に30億円を盛り込んだ。

 陸海空3自衛隊の一元的な指揮統制を可能とするクラウド基盤の整備や、海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦をドローンで撮影したとされる問題を踏まえ、基地警備強化のための新機材も導入する。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。