太平洋戦争中に米軍潜水艦に撃沈された学童疎開船「対馬丸」の船体を再調査するため、内閣府は2025年度予算概算要求に関連経費を盛り込む方針だ。沈没80年に合わせ那覇市で22日に開かれた式典で自見英子沖縄・北方担当相が明らかにした。

自見氏は船体の撮影や遺品収集に取り組む方針を表明。「記憶を風化させることなく次世代に継承することは非常に重要だ」と語った。

政府は1997年に水中調査を実施し、沈没位置を確認したものの引き揚げには至らなかった。生存者で、伝承や平和学習に取り組む「対馬丸記念会」理事長の高良政勝さん(84)が今年7月に自見氏と面会し、水中調査を再び行うよう要請していた。

対馬丸犠牲者の洋上慰霊祭で、沈没海域に花束などをささげる遺族ら=1998年3月7日、鹿児島県のトカラ列島悪石島沖

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