自民党の河野太郎デジタル相(61)は26日、国会内で記者会見し、党総裁選(9月12日告示、27日投開票)への立候補を表明した。正式表明は3人目で現職閣僚では初めて。派閥の政治資金パーティー裏金事件に関係した議員に対し、「(政治資金収支報告書への)不記載額の返納を求める」と主張。返納に応じた議員を次の衆院選で公認する考えを示した。

あわせて読みたい

<詳報>河野太郎氏は出馬会見で何を語った? 原発、マイナカード、皇位継承、派閥… 自民総裁選出馬を表明

◆「訂正して終わりでは国民の理解を得られない」

自民党総裁選への立候補を表明し、記者会見する河野デジタル相=国会内で(佐藤哲紀撮影)

 河野氏は総裁選の論点である裏金事件への対応について「検察が調べて分からないものを真相究明するのは難しいが、書類を訂正したら終わりというのは国民の理解を得られない」と指摘。不記載分を返納した議員については「いったんけじめがつけば、あとは党の候補として国民の審判を仰ぐことになる」と述べた。  新首相に選出された場合の衆院解散・総選挙については「今の時点で将来の自分の手を縛ることは避けたい」と述べるにとどめた。

◆麻生派だけど「総裁選後の人事に派閥を介入させない」

 河野氏は、党内で唯一存続している麻生派の所属。派閥との向き合い方に関しては「派閥の弊害は金と人事。総裁選後の人事に派閥を介入させない」と語った。  選択的夫婦別姓制度は「認めた方がいいと思っている」と明言。改憲については「議論をしっかり前に進めて、なるべく早く発議に持っていきたい」と積極的な姿勢を示した。  総裁選は10人超が出馬に意欲を示す混戦模様。これまでに、小林鷹之前経済安全保障担当相(49)と石破茂元幹事長(67)が正式表明している。(坂田奈央) 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。