自民党の麻生太郎副総裁(佐藤哲紀撮影)
一方で、「その他、多くの方々が出馬される。『一致結束、(箱)弁当』みたいに縛り上げるつもりはない。河野太郎もそれを期待しているわけではない」とも指摘。「今からいろんな方が手を挙げられるだろう。いいという方がおられるんだったら、信念を大事にしてもらいたい」と述べ、事実上の自主投票とする方針を示した。 「一致結束、箱弁当」は、派閥の全員で同じ弁当を食べて連帯意識を高めることを意味する永田町用語。特にかつての田中派や、その流れをくむ竹下派(解散を決めた茂木派の前身)の団結の強さを言い表す際に使われてきた。◆総裁選後には「また一つになってやれれば」
その上で、麻生氏は「(総裁選後は)勝ち組、負け組ができる。終わった後は、また一つになってやれれば」と語った。 河野氏に対しては「志公会以外から支援者を集める努力もしてもらわないといかん」と促した。 麻生派には、既に立候補を表明した小林鷹之前経済安全保障担当相(49)=衆院千葉2区、4期=や、近く出馬表明を予定している小泉進次郎元環境相(43)=衆院神奈川11区、5期=らを推す動きもある。自民党総裁選への立候補を表明する河野太郎デジタル相=8月26日、国会内で(佐藤哲紀撮影)
◆麻生派のルーツは河野洋平氏のグループ
麻生派のルーツは、河野氏の父で自民党総裁、官房長官、衆院議長などを務めた河野洋平氏が、宮沢派(宏池会。解散を決めた岸田派の前身)を離脱した議員らで結成した「大勇会(河野グループ)」。2006年に麻生氏がグループを引き継いで「為公会」を結成、2017年に他派閥・グループと合流して安倍派(清和政策研究会)に次ぐ第2派閥になった。(坂田奈央、宮尾幹成) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。