自民党派閥の裏金事件で離党した塩谷立衆院議員(74)=衆院比例東海、当選10回=は4日、次期衆院選に立候補しない意向を固めた。塩谷氏は元安倍派で形式上トップの座長だったことから、裏金事件では8段のうち2番目に重い「離党勧告」の処分を受けた。

 塩谷氏は同日、朝日新聞などの取材に対し、次期衆院選の対応について「来週にも後援会の会議を開き、その時に話をする」と語った。関係者によると、10日に地元の静岡県浜松市で会合を予定しており、支援者向けに不出馬の理由などを説明する予定という。

 塩谷氏は1990年の衆院選で旧衆院静岡3区から出馬して初当選。麻生政権で文部科学相、安倍政権で党選挙対策委員長を務めた。安倍派では会長だった安倍晋三元首相の死去後、座長に就任。裏金事件の処分では「事実誤認の点が多々ある」などとして再審査を請求したが、却下された。(森岡航平)

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