日豪両政府は5日、オーストラリアのメルボルンで外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開く。防衛装備品の研究・開発や共同訓練の拡大を確認し「準同盟」と位置づける2国間関係を強化する。中国が軍事的な挑発をアジアで強める現状に関しても認識を共有する。

上川陽子外相と木原稔防衛相、オーストラリアのウォン外相とマールズ副首相兼国防相が出席する。日豪2プラス2は11回目で、およそ2年ぶりの開催になる。2プラス2の成果は共同文書にまとめて発表する。

日本は豪軍が導入する新型艦艇の入札に参加する方針を伝達する。海自の最新鋭護衛艦「もがみ型」をベースに共同開発を目指す。もがみ型は従来の護衛艦のおよそ半数の人数で運用できる「省人化」が特徴だ。

韓国、スペイン、ドイツが入札に参加する見通しで、受注競争になる。第三国での紛争などの有事の際に、日豪両国民が迅速に退避できるよう情報共有を緊密にする方針も申し合わせる。

日豪の間では、2023年8月に自衛隊と豪軍の往来手続きを簡素にする「円滑化協定(RAA)」が発効した。海上自衛隊にはオーストラリア軍の艦艇を守る「武器等防護」の実績もある。日本にとって同盟国の米国に準じる対応だ。

8月26日には中国軍機が日本の領空を初めて侵犯し、31日には中国軍の船の領海侵入が確認された。東・南シナ海を中心に海洋進出する中国への対応も話し合う。

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