デジタル庁は6日、行政データを管理するため国や自治体が共同利用する「ガバメントクラウド」に移行した場合の維持管理費の試算を公表した。データセンターを単独で利用している自治体は設備のレンタル料などを大きく削減できるが、それ以外の自治体では費用が増加。同庁は、クラウド利用料の抑制やシステムの最適化などで維持費の削減を目指す。
先行実施中の10市町を対象に、従来のシステムとガバメントクラウドに移行した場合で、5年間に想定される維持管理費を比べた。
その結果、神戸市では現在より19.2%(約1億9千万円)削減でき、盛岡市と千葉県佐倉市でも費用が抑えられた。一方、愛媛県宇和島市など7市町では、複数自治体によるデータセンターの共用化やクラウド利用が実施済みで、コスト削減が限定的となり、移行後の方が高くなった。
デジタル庁は、長期・大口契約を活用した利用料割引やシステムの最適化などが追加で実現できれば、大半のケースでガバメントクラウドに移行した方が維持管理費を抑えられるとも推計。システム調達時に自治体からの相談にきめ細かく応じる方針だ。〔共同〕
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