前橋市の2024年度予算案を発表する小川晶市長(24日、前橋市役所)

前橋市は24日、2024年度予算案を発表した。一般会計の総額は1525億円(前年度当初予算比3.9%増)。2月に初当選した小川晶市長が最重要分野と位置付ける子育て関連は10.9%増の327億円となった。予算規模は過去3番目の大きさ。子どもの権利を重視した街づくりを目指す「こども基本条例」の制定に向けた調査や学校給食の無償化などの費用を計上した。

歳出では、市立中学校の給食費無料化に4億1900万円を充てるほか、食材費高騰分の公費負担を拡充するために1億6400万円を計上した。新規事業ではJR前橋駅北口に一時預かり施設を開設する費用や、ひとり親家庭の高校3年生の受験料補助なども盛り込んだ。同日開いた定例記者会見で小川市長は「公約実現へ第一歩を踏み出した」と話した。

公共事業などに使う投資的経費は28.5%増の154億円。熱中症対策や避難所を想定し、市立中学校・高校の体育館に空調装置を整備する費用10億600万円を計上した。山本龍・前市長が進めてきた中心市街地等再生事業やデジタルトランスフォーメーション(DX)関連事業も継続する。

歳入のうち市税収入は2.0%減の532億円。定額減税の影響がなければ0.6%増の546億円で過去最多となる。個人市民税は5.2%減。給与所得の増加を見込むが、定額減税に伴って減収となる。法人市民税は前年並みを見込む。固定資産税は設備投資が低調なことを受けて0.6%減となる。

市債発行額は32%増の96億円。臨時財政対策債は10億円減るが、通常債が増えた。24年度末の市債残高は23年度末比で48億円減の1419億円となる。貯金にあたる財政調整基金の残高は24年度末で67億円を見込み、23年度末比で19億円減る。

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