岸田首相は「将来に明るい希望を持てる実感が不可欠だ」と強調した

岸田文雄首相は24日、政府が6月にもまとめる2024年の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)で「人口減少が本格化する30年までに持続可能な経済・社会を軌道に乗せるための道筋を描く」と述べた。子育て世帯のため豊かさと幸せを広げると訴えた。

民間有識者でつくる「人口戦略会議」が主催した人口戦略シンポジウムにビデオメッセージを寄せた。生産性の向上と労働参加の拡大、希望出生率の実現を図るとした。「定量的な試算と具体的なシナリオを示す」と強調した。

「若い世代が希望通り結婚し、子どもを持ち、安心して子育てできる社会を実現することが重要だ」と語った。子育て世帯の所得向上に向けて「長年にわたり染みついたデフレ心理を払拭し、賃金が上がることが当たり前の社会に変える」と言明した。

児童手当の拡充など複数の少子化対策の施策を盛り込んだ「こども未来戦略」に基づいて子育て支援に取り組むとした。政府は年3.6兆円の安定財源を確保する方針だ。

民間や自治体の重要性も指摘した。「官民が連携して社会全体で子ども、子育て世帯を支える意識を醸成したい」と呼びかけた。

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