兵庫県の斎藤元彦知事らが内部告発された問題で、県議会第2会派の維新の会は8日、斎藤氏に辞職して出直し知事選を行うよう求めると明らかにした。斎藤氏への辞職要求は、最大会派の自民党が公明党、立憲県議らでつくるひょうご県民連合、共産党と合同で行う方向で調整しており、これで県議会全会派が辞職を求める見通しとなった。

 維新は8日、報道各社に対し、9日午後に斎藤氏に辞職要求の申し入れを行い、出直し知事選を促すと明らかにした。申し入れには、地域政党・兵庫維新の会代表の片山大介参院議員と、維新所属の県議が参加するという。申し入れの理由について、8月30日と9月6日にあった県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏の証人尋問について「県民の納得するものとは言い難い」とし、「県政に支障が出ている」などとしている。

 自民は6日に「県政を混乱させている」として、12日に斎藤氏に辞職を申し入れる方針を決定し、他会派などに賛同を呼びかけた。議会関係者によると、公明、県民連合、共産がいずれも自民の提案に応じる方針を固めた。4人の無所属議員も自民の方針に加わる動きがある。

 斎藤氏が辞職要求を受け入れなかった場合、県民連合は9月定例議会で不信任決議案を提出する方針で、自民も提出を検討している。決議案の可決には議員の3分の2以上の出席、その4分の3以上の賛成が必要だ。(島脇健史)

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