沖縄県宜野湾市長選で当選を決め、花束を受け取る佐喜真淳氏(右、8日夜、宜野湾市)=共同

米軍普天間飛行場を抱える沖縄県宜野湾市の市長選が8日投開票され、普天間の名護市辺野古移設を容認する元市長佐喜真淳氏(60)=自民、公明推薦=が、反対派の玉城デニー知事を支える勢力「オール沖縄」が擁立した新人の元市議桃原功氏(65)=立民、共産、社民、沖縄社大推薦=ら2人を破り、通算3回目の当選を果たした。辺野古移設の是非を含む普天間の危険性除去や生活支援の方策を巡り論戦を交わした。

前市長死去に伴う選挙。投票率は53.27%で、前回を10.22ポイント下回った。

佐喜真、桃原両氏は普天間の早期運用停止や返還を求める立場は一致する。選挙戦は、オール沖縄側が移設工事の進捗などを踏まえ「辺野古反対」を前面に掲げない異例の展開となった。

7月に急逝した松川正則前市長の路線を継承する佐喜真氏は、市内の公民館で「松川氏に良い報告ができた」と語った。街頭演説では、辺野古の埋め立て完了を待たず、普天間所属機を辺野古や県外の米軍施設に移駐させ負担軽減を図ると主張してきた。

桃原氏は、給食費や保育料の無償化など自身の掲げる子育て支援策をアピールしたが及ばなかった。市内の事務所で支援者に「私の力不足だ」と述べ、頭を下げた。

他に立候補したのは新人の会社社長比嘉隆氏(47)で、3人とも無所属。〔共同〕

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