高市早苗経済安全保障相(63)=無派閥=は9日午後、国会内で記者会見を開き、自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に立候補すると表明した。「国の究極の使命は、国民の生命と財産を守り抜くことだ」とし、総合的な国力の強化に向け、防衛力や経済力、人材力などの向上に取り組む考えを示した。総裁選への挑戦は、前回2021年に続き2回目となる。
20人の推薦人確保のメドが立ったとして、出馬を表明するのは7人目となった。高市氏は「経済成長をあくまでも、どこまでも追い求める」と強調しつつ「戦略的な財政出動」により、雇用と所得を増やし、経済成長につなげると訴えた。安全保障環境や社会生活の変化などに対応するための新憲法制定も掲げた。
朝日新聞の8月の世論調査では「次の総裁にふさわしい人」を問う質問で、高市氏は石破茂元幹事長(67)、小泉進次郎元環境相(43)に続く3位につけた。
前回は初挑戦ながら、安倍晋三元首相が高市氏の支援を呼びかけたこともあり、国会議員票では岸田文雄首相に次ぐ2位に入るなど健闘した。安倍氏がいない状況で戦う今回の総裁選は、党員・党友による地方票の拡大がカギとなる。
高市氏は奈良県出身で当選9回。松下政経塾、米国連邦議会勤務などを経て1993年に無所属で初当選。2006年の第1次安倍政権で沖縄・北方担当相として初入閣し、総務相や党政調会長などを歴任した。(西村圭史)
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